筑波大学附属小学校の受験について
これまでの記事では、国立小学校について纏めて記事を書いてきましたが、一校一校についても書いていきたいと思います。今回は「筑波大学附属小学校」について書いていきたいと思います。
「筑波大学附属小学校」は、日本で最初にできた小学校ということで、東京師範学校の附属小学校として1873年に設立された歴史のある学校です。日本でも最も受験者数の多い小学校と言われており、年間4,000名程度の志願者がいる学校です。
まずは基礎的な情報を記載していきます。
・住所:東京都文京区大塚3-29-1
最寄りは茗荷谷駅です。駅からは徒歩5~10分ぐらいかと思います。
お茶の水女子大学附属小学校と東京学芸大学附属竹早小学校とともに、茗荷谷に所在する国立小学校3校のうちの1校です。
・募集人数:合計128名(男子64名、女子64名)
4クラス編成なので1クラス32名ということになります。クラスの呼び方が独特で、通常であれば例えば、2年3組、と呼ぶところを、3部2年、と呼んでいるようです。
学芸大大泉のような転居を前提とした受験は認められていません。(下記の地図は都内のみ記載)
・選考プロセス:1次抽選⇒2次試験(子供の試験)⇒3次抽選
応募から最終合格までの抽選を含めた倍率は約30倍とかなりの倍率となります。子供が受ける2次試験の通過倍率は約9~10倍です。(各試験それぞれの通過率についてはこちらの記事をご覧ください)
2021年度は試験日程が前倒しになり、都内の国立小学校の中で一番早い試験日程となり、私立も含めた補欠の動向にかなり影響を与えました。また、2021年度はコロナ禍の密対策で1次抽選の通過率が従前の50~60%から30%強程度に減りました。(2022年度は1次抽選通過率が男子37%、女子46%とやや増加し、2023年度も微増し40%程度となったようです)
2022年度(2021年秋試験)以降は日程がどうなるか注目されましたが、試験日程は2020年度以前と同様に12月に戻り、小学校受験の大トリの日程となりました。
・進学:筑波大学附属中学校⇒筑波大学附属高校(大学への進学制度はなし)
中学校、高校と筑波大学の附属校がありますが、内部での進学率はそれぞれ約80%と言われています。
・試験内容:ペーパーテスト、制作、運動、行動観察、保護者へのアンケート
ペーパーテストは最近ではお話の記憶と図形系の問題の組み合わせのケースが多いです。運動はクマ歩きが有名です。
ペーパーにしても制作にしてもスピードが求められることが特徴で、時間内に全てが完成しないケースもままあります。逆に言うとその中で完答・完成まで持っていければかなり際立つことが出来るかと思います。(筑波のペーパー対策の記事はこちら)
2021年度ではコロナ禍で集団での行動観察がなくなり、また口頭試問も含めた絵画系の課題、ペーパーでも図形以外にも数量系の問題が出るなど傾向に変化もありますので、過去問だけでなく幅広めに準備しておく方が良いかと思われます。
また、保護者へのアンケートは子供の2次試験の間に実施されます。アンケート実施前後には学校紹介のDVDが放映されます。2022年度には学校紹介の内容を踏まえたアンケートが出題されたため、予め内容を概要レベルで良いので把握しておくことが重要です。(保護者向けアンケート対策に関する記事はこちら)
我が家が保護者向けアンケート・面接に向けて準備した100以上の想定課題に対する約20,000字の回答案については以下で公開しています。
・学校が出版する書籍
筑波大学附属小学校からは2019年に「きめる学び」という書籍と、2012年に「独創の教育」という教育活動の成果を纏めた書籍が出版されています。受験される方は要チェックです。
筑波大学附属小学校は行事が盛んなことでも有名で、その中でも大きなイベントが運動会で、教師児童ともに力を入れて本格的な競争が行われ、二重跳びをし続けて最後まで誰が残るかを競う種目なども有名です。また、若桐祭と呼ばれる文化祭も非常に力が入ったもので、保護者が中心に準備をするイベントで、こちらも本格的な出し物などが催されます。
それ以外にも清里高原にある寮への合宿や、スキー合宿、6年次の富浦での遠泳など、かなり行事には力を入れている学校と言えます。
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