東京学芸大学附属小金井小学校の受験について
これまでの記事では、国立小学校について纏めて記事を書いてきましたが、東京都内の国立小学校一校一校についても書いていきます。今回は「東京学芸大学附属小金井小学校」について書いていきたいと思います。
「東京学芸大学附属小金井小学校」は、東京学芸大学の付属学校として、大学のキャンパス内にある、国立小学校です。前身は豊島区にあった東京第二師範学校付属豊島小学校と文京区にあった東京第二師範学校女子部附属追分小学校です。
教育目標としては「明るく思いやりのある子、強くたくましい子、深く考える子」を掲げています。校章には撫子の花が使用されています。
基礎的な情報を記載していきます。
最寄りはJR中央線の武蔵小金井駅です。駅からは通常はバスに乗っていきます。バス艇は駅の目の前にあり、バスに乗っている時間は5分程度かと思います。
東京都内には6校の国立小学校がありますが、唯一の23区外の国立小学校となります。
・募集人数:合計105名(男女の出願者が多い方が53名で、もう一方が52名)
上記は付属幼稚園小金井園舎からの合格者を含んだ人数となります。幼稚園からの志願者は最終抽選はなしで合格となりますので、その分一般受験者は枠が減ることになります。
・受験資格:以下の市区は全域が可能で、それ以外に一部の区域のみを認めている市区があります。(一部区域のみの詳細は毎年の公示をご確認ください)
全域が認められる市区⇒杉並区、中野区、昭島市、国立市、小金井市、国分寺市、小平市、立川市、調布市、西東京市、東久留米市、東村山市、日野市、府中市、三鷹市、武蔵野市
一部が認められる市区⇒世田谷区、練馬区、新宿区、福生市、稲城市、清瀬市、八王子市、東大和市
学芸大大泉のような転居を前提とした受験は認められていません。
・選考プロセス:1次試験(子供の試験)⇒最終抽選
応募から最終合格までの倍率は約10~11倍の倍率となります。(各試験それぞれの通過率についてはこちらの記事をご覧ください)
茗荷谷の3校と比較して、1次抽選がないことから、応募しさえすれば全員子供が試験を受けられることが特徴です。
そのため子供の試験の合格倍率が7~8倍となりますが、実際には当日受験しない方(私立受験で小学校受験を終えられた方など)もいるため、実質的な合格倍率はもう少し下がることになります。
・進学:東京学芸大学附属小金井中学校⇒東京学芸大学大学附属高校
附属中学校への進学率は約70~80%程度とのことですが、附属高校(世田谷)は30%程度と厳しいため、高校については外部受験も目指す家庭が多くいます。
・試験内容:ペーパーテスト、制作、運動、口頭試問
ペーパーテストは内容は基礎的なものの、お話の記憶から、数、常識、絵の記憶、四方からの観察など幅広い分野から出題されます。
制作は元々は基礎的なものが多かったようですが、近年はやや難易度が高く、ちぎりなども含めて時間内に終わらない課題も出ているようです。
運動は最も良く出ているものは立ち幅跳びです。それ以外にも過去にはクマ歩きなども出ている年があります。
この学校は保護者向けへの面接やアンケートなどの試験はないため、純粋に子供のみが見られる学校と言えます。
今までは試験は二日間に亘って行われていましたが、2021,2022年度の試験においては、1日で試験が実施されました。ただし2023年度は募集要項によると以前のように二日間に亘って参加が求められる模様です。特に併願などを検討される家庭は日程に注視しておいた方が良いかと思います。
また、出願方法は2021年度までは郵送でしたが、オンラインでの出願となっています。
・学校が出版する書籍
学校からは2020年に「子供がこえる学び」という書籍と、2017年に「子どもの学びをデザインする」という教育活動の成果を纏めた書籍が出版されています。受験される方は要チェックです。
東京学芸大学附属小金井小学校は東京学芸大学の広大なキャンパスの一角にある、非常に広々とした環境下で教育が受けられる学校です。郊外での宿泊活動にも力を入れており、3年生以上は千葉県や長野県にある宿泊施設で生活を行うことで、海や山の大自然に触れ、また遠泳なども通じて、持久力や忍耐力を高める教育をしていることが特徴的です。
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