国立小学校受験の概要・特徴④(3次・最終抽選)
前回は国立小学校の1次抽選の話をしましたが、今回は子供の試験(2次試験)を一旦飛ばして、抽選繋がりで「最終抽選」の話をします。(なお、学芸大小金井や学芸大世田谷は1次抽選がないため、1次試験が子供の試験、2次試験が最終抽選となりますが、便宜上このブログでは全てまとめて最後抽選と呼びます)
最終抽選とは
国立小学校受験で最も精神的に辛いのが、この最後の「最終抽選」です。これは子供の試験の合格者について、最後の抽選を行うもので基本的に両親のうち一人が参加して行われます。
国立小学校はその趣旨と教育方針から、単なる成績優秀者を集めることが目的ではなく、また教育機会の公平性の観点から、この最終抽選が行われることになっています。
最終抽選の通過率
この最終抽選については、各校基本的には50~60%程度の通過率という状況です。(ただし、この点についても2021年度については変化が見られ、学芸大大泉が3次抽選はなし(=2次の子供の試験の結果で合格者が確定)となり、筑波大学附属小学校も最終抽選の通過率が2021年度は80%、2022年度は約70%に上がりました)
最終抽選は2次試験の合格発表があったその直後に抽選が行われる学校と、別日で改めて抽選のみを行う学校があります。どちらが精神衛生上良いかは何とも言えません。(ジェットコースターのように合格発表から最終抽選まで駆け抜けるのが良いか、子供が合格した後にモヤモヤして最終抽選の日を待つのが良いのか)
具体的な抽選と合格者の決定方法
具体的な抽選の方法としては、番号カードを箱からとる形式や抽選機でガラガラの形式など、少々形式に差はありますが、基本的には会場に2次試験合格者の親が集合して抽選を実施します。
合格者の決め方は、少々特徴があり、2次試験合格者一人ひとりが番号を引き、最後に残った番号の次の番号から、決められた入学者の人数分が合格者となります。言葉だけで書くと分かりづらいので、例を記載しますと、以下のような形になります。
- (例えば)2次試験合格者が50名で、最終入学者数を30名とした場合
- 準備される番号:1~51番(保護者はその1~51番の中から番号を引く、つまり最後に1つの番号が残る)
- (例えば)最後に残った番号:35番(つまり保護者は1~34番、36~51番のいずれかを持っている)
- 最終抽選合格者(入学決定者):36番~51番、1番~14番の30名(最後の番号まで進んだら1番に戻る)
つまるところ、運次第ということではあるのですが、1次の抽選のように他人が番号を引くのではなく、基本的に保護者が自分自身で番号を引くこともあり、かなりの緊張感ある雰囲気の中抽選が進んでいき、結果が決まります。いずれにしても、子供が試験に合格した後に親がそれを無駄にするわけにはいかない、というプレッシャーもあり、心臓に良くない抽選です。(我が家もこの抽選を合計5回も経験しました。。)
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