国立小学校受験の概要・特徴①(教育方針、通学区域、全体スケジュール)
国立小学校には色々と特徴がありますが、国立小学校の受験を志すにあたってはその「特徴(教育方針、通学区域、全体スケジュール)」を良く理解しておくことが重要になってきます。
国立小学校の教育方針
国立小学校自体はあくまで国立ですので、国の学習指導要領に従って教育が行われる学校で、その意味では公立の小学校と相違ありません。一方で、国立小学校は教育の実証的な研究や教育実習生の受け入れ、他の学校の先生のための教育研究の場、という特徴があることから、指導方法などについてその時々で研究テーマを持ち、独自の方法で教育をしていきます。そのため、学校によっては教科担任制ということで、中学校以降のように科目ごとに選任の先生が授業をする形の学校もあります。
このあたりの国立小学校への理解は一部の学校での作文や面接において重要となってきますので、学校案内と併せて良く理解しておく必要があります。
国立小学校の通学区域
通学区域についても各国立小学校ごとに定められており、そもそも自分が居住している場所次第では受けられない学校があります。例えば茗荷谷の3校(お茶の水女子大学附属小学校、東京学芸大学竹早小学校、筑波大学附属小学校)は基本的に23区内居住であれば受験可能という形ですが、東京学芸大学附属大泉小学校は通学時間が40分以内、と厳しく定められています。このような制限があるため、受験に向けて引っ越しをされるご家庭もあると聞いています。ただし、この例外として学芸大大泉については転居を前提として区域外でも受験できる仕組みがあります。
この制限がある関係で、都内国立小学校で出願できる学校数は基本的には最大5校かと思われます。イメージとしては23区内居住で茗荷谷3校+学芸大系2校、といった形です。(一部の住所であれば6校出願可能という話もあるようですが、学芸大系3校を同時に受けることは難しいかと思われます)
国立小学校受験の全体スケジュール
国立小学校受験の全体スケジュールですが、各校とも基本的には9月頭に募集要項が発表され、9月~10月で学校説明会実施、志願所が配布され、10月~11月で願書提出、1次抽選、本番の子供の試験は、学芸大系が11月末、お茶の水と筑波が12月、といった流れです。私立が11月上旬が本番であることを鑑みると、国立は遅めのスケジュールで受験の締めくくりが筑波となります。
ただし、2021年度は筑波が試験日程を早めたため、11月中旬までに試験が完了し、筑波が都内国立小学校で一番早く試験が終わり、次に学芸大系、最後にお茶の水という流れになりました。コロナ禍の影響を受けた変更と思われますので、来年以降も同様となるかは分かりません。
次の「国立小学校受験の概要・特徴②(募集人数と最終合格人数)」の記事はこちらです。
【参考記事】
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