共働き塾なし家庭学習で東京都内の国立小学校受験ブログ

両親共働きで塾なし家庭学習による保育園児の子供2人の東京都内の国立大学附属小学校受験の記録です。子供が計5校の試験に合格する(親が5校最終抽選を経験)という高い合格率を残せたことを踏まえ、家庭での勉強方法や役に立ったもの、国立小学校の特徴などを今後受験を検討される方のために書いていきます。

全国初の公立小中高一貫教育校 東京都立立川国際中等教育学校附属小学校について

このブログではこれまで国立小学校について書いてきましたが、今年度から、東京都で全国初の公立小中高一貫教育校が開校されるとのことで、その「東京都立立川国際中等教育学校附属小学校」について書いていきたいと思います。

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 「東京都立立川国際中等教育学校附属小学校」は、2022年度に東京都立川市に開校する、全国初の公立の小中高一貫教育校の小学校です。

教育目的としては「自立」を掲げており、教育理念は「次代を担う児童・生徒一人一人の資質や効力を最大限に伸長させるとともに豊かな国際感覚を養い、世界で活躍し貢献できる人間を育成する」を掲げています。単なる小学校ではなく、「12年間一貫教育校における小学校段階」を創っています。

 

現時点で判明している情報を記載していきます。また、9月30日に公表された募集案内はこちら。募集要項はこちら

・住所:JR立川駅北口からバスで12分程度

現在建設中のようなのでまだ住所はありませんが、JR立川駅または多摩都市モノレール立川北駅からバスで通学となります。なお、校庭の完成は2023年夏ごろなので来年入学される方は少し出来上がるまで待つことになりそうです。

 

・募集人数:合計70名(男女それぞれ35名ずつ)

この人数は海外帰国児童・在京外国人児童枠6名ずつを含むため、一般枠は男女29名ずつの合計58名となります。一般枠だけで見ると幼稚園からの進学者がいて募集枠が少ない、お茶の水学芸大竹早に匹敵し、かなりの競争率が予想されます。

 

・受験資格:指定区域に住むもの

指定区域は以下のように定められており、概ね40分以内との記載はあるものの、学芸大大泉のような厳格な通学時間は設定されていないようなので、他の国立小学校と比較して東京都下の学校ではあるものの比較的通学範囲は広いように思われます。
また、入学日までに通学区域内に転居することが確実な方も受験することが可能との記載があります。

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・選考プロセス:1次抽選⇒2次試験(子供の試験)⇒最終抽選

選考プロセスは、他の国立小学校のプロセスと基本的に同様で、最初に抽選を行い男女それぞれ200名程度を一次通過者として、その通過者が2次試験(子どもの試験)を受ける形となります。その後2次試験に合格したのちに、最終抽選が行われます。2022年度の試験の結果から、この抽選確率は50%となりました。

2022年度の応募人員は男子916名、女子881名、合計1,797名となり、以下の通りとなりました。結果として上記で記載していた小金井や大泉の例年の人数よりもやや多めの応募人数となりました。(公式発表はリンク先より

  • 総合倍率(応募人員/最終入学人員):30倍強
  • 一次抽選通過率:約4.5倍
  • 二次試験(子供の試験)倍率:約3倍強(30%程度)
  • 最終抽選倍率:2倍(50%)

なお、こちらも特徴的ですが、入学手続者の人数が公表されています。(他の国立小学校では唯一学芸大小金井が補欠順位の回り具合を掲示していますが、入学手続き者の人数は公表されていません。(入学手続きの情報はこちら

 

・2022年度の試験日程

  • 9月17日(金)、18日(土):願書配布(学校訪問)
  • 10月18日(月)~25日(月):出願(郵送)
  • 11月14日(日):第一次抽選(結果は郵送にて通知)【更新】通過率は男女とも約4.5倍(約22%)
  • 11月28日(日):適性検査(子供の試験)
  • 12月4日(土):適性検査合格発表 【更新】適性検査は男女ともに58名合格=約30%の合格率
  • 12月4日(土):最終抽選 【更新】最終抽選は50%の通過率(男女ともに58名⇒29名)
  • 12月4日(土)、6日(月):入学手続き

子供の試験日は11月28日(日)とのことで、学芸大小金井、学芸大大泉の11月24日、25日なので、併願も可能です。

 

・進学:東京都立立川国際中等教育学校(12年制)

12年制の一貫教育校であるため、その他の国立小学校とはかなり異なった特徴を持った学校となります。

 

・教育の特徴:①探究的な学び、②語学力とそれを支える言語能力、③学びを実践する学校行事

学校の教育の特徴として3つが挙げられており、「探究的な学び」としては、考え、調べ、表現する力を学ぶために、個人活動や、協働活動などを組み合わせたカリキュラムをとっています。

二つ目の特徴の「語学力とそれを支える言語能力」については、1年生から週4時間の英語授業、第二外国語に触れる機会を持つ、など、学校名や帰国子女や外国籍の児童を受け入れていることからも分かるようにかなり国際色の強い方針となっています。

三つ目の特徴の「学びを実践する学校行事」ですが、これは他の国立小学校も似たような特徴を持ちますが、かなり多数の体験型の行事や宿泊型の行事などを予定しているようです。国立小学校と比較しても12年間の間でのカリキュラムを組むことができるので柔軟かつ長期的な視点で行事が組み込まれていることが特徴のようです。

なお、他の国立小学校と同様に教科担任制を予定しているようです。

 

・試験内容:筆記、インタビュー、運動遊び

筆記はペーパーテスト、インタビューが口頭試問、と考えられますので、試験内容としてはオーソドックスなものかと思われます。なお2022年度についてはコロナの影響を加味してだと思われますが、集団活動は実施しない旨が明言されています。

子供の試験(二次試験)の配点が公表されており、筆記は70点、インタビュー・運動が30点の合計100点で評価される旨が公表されています。やや筆記重視であることが分かります。

【2021/12/1更新】試験本番にトラブルがあったとのことで、男女それぞれ一部の試験項目について全員点数が加算されるなどの調整が発表されました。初回の試験運営ということで他の国立小学校では見られない混乱があったようです。

なお、これは他の国立小学校では見られないものですが、ウェブサイト上に実際の2022年度の試験問題例が載っていますので、是非確認してみてください。(過去の適性検査問題等

 

立川国際は最新の学校ということもあってか、今までの国公立の小学校と比較して遥かにオープンに情報公開をしています。

Twitterでの情報開示やウェブサイトでの学校紹介、動画などのコンテンツも充実しています。是非ウェブサイトを見てみてください。(ウェブサイトはこちら

 

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